ボールの曲がるエネルギーの使用どころ
ここ数日、ボールスペック表の読み方シリーズを書いて来ましたが、
カバーストック、コア、RG、表面仕上げなどの各要素で、何が変わるのか?
というと、ボールの摩擦力につきます。
ボールのスキッド(曲がり出しの距離)と、曲がりの大きさに影響を与えます。
そして、その摩擦力ですが、永遠に続くものでは無く、
エネルギーの使いどころによって、その動きが変わって来ます。
昨日書いた表面仕上げで、
ザラザラにしたら手前から曲がり出してアーク状に、
ピカピカに光らせたら曲がり出しが遅くなりスキッドスナップに、
という感じですね。
今回はボールのエネルギーの使いどころについて少し書いてみたいと思います。
動画 Strong vs Weak Bowling Balls.
まずはこちらの動画から。
Team Lygre Bowling facebook動画より ※ 音が出ますので注意してください。
Strong vs Weak (強い vs 弱い)
となっていますが、これはボールの威力の強弱ではなく、
この強い弱いは、カバーストックの摩擦力についてを言っているみたいですね。
スキッドスナップ
まずは弱い方。
手前のオイルの部分をスキッド(滑って)して行って、奥で大きく曲がっています。
これはボールの曲がるエネルギーを手前で使用せずに、奥で一気に放出する感じのイメージになります。
ちょっと極端に比率で書いてますが、
100ある曲がるエネルギーを、手前で使用せず奥まで溜めておく、
だいたいこういうイメージになります。
摩擦力が弱めのカバーストック、
表面仕上げを2000番以上や、ポリッシュなどでツルツルにした場合の動きになります。
また高RGや、ドリルレイアウトによって、曲がり出しを遅らせると、こういう動きになって行きます。
エネルギーの使用比率を調整することによって動きが変わって来るということですね(^^)
アーク状
次は強い方。
これは摩擦力が強いので手前から曲がろうとして、それほど極端な動きはせずにアーク状になっています。
ボールのエネルギーを均等に、または途中までで使いきってしまうイメージですね。
動画の方は、完全に途中でエネルギーを使いきって、失速する前にピンに当たっていますが、
100のエネルギーの使用比率のイメージ的にはこのようになると思います。
手前から均等に使用する感じですね。
摩擦力が強いカバーストック、
表面仕上げを1000番以下や、サンディングなどでザラザラにした場合の動きになります。
低RGやドリルレイアウトによって早めにボールが転がるようにすると、このような動きになって行きます。
エネルギーの使用比率を手前側に持ってくる感じですね(^^)
注意点
注意点としましては、
ボールがスキッドしすぎて、全部のエネルギーを使用する前にピンに到達してしまう場合、
またボールが手前から動き出しすぎて、全部のエネルギーを使用して完全に失速してしまう場合、
(動画の方では失速する前にピンに当たっています)
このような場合は、ボールがピンに当たった時の摩擦力が不足してしまいますので、
ピンアクションが落ちてしまい、ストライクになりにくくなってしまいます。
よくあるテンピン残りを引き起こしてしまう可能性が高くなってしまいますので、
この点は注意しておかないといけないです(^^ゞ
もし上の2つのような感じのボールの動きになっていれば、
摩擦しすぎ、または滑りすぎですので、
違うカバーストックのボールに変える、表面仕上げを変えるなどして対応をしないといけないです。
(もちろん投げるラインを変えるのもあります)
特にボールスピードが速い方は滑りすぎ、
ボールスピードが遅い方は手前から曲がりすぎなどになりやすいので、
自分の球質にあった
カバーストックやドリルレイアウト、表面仕上げをすることが大事になります。